大阪府で中学校の昼食提供広がる
大阪府で中学校の昼食提供広がる
給食実施率が全国最下位の大阪府下の中学校で、2学期から希望する生徒に有料で弁当や昼食を配達する「デリバリーランチ」などの導入が本格化している。府が補助金制度を創設して後押しし、茨木市などで準備が進んでいる。箕面市では府の補助金を受けず、独自に事業をスタート。学校での昼食は自宅からの弁当持参が原則だが、パンだけのケースも多く、育ち盛りの生徒の食生活向上に期待がかかっている。
府保健給食グループによると、府の学校給食の実施率は10.3%(平成19年度)と全国平均の80.5%(同)を大きく下回っている。給食実施に伴う行政や保護者の負担増などが原因とされる。ただし、家庭の事情で弁当を持参できない生徒もおり、子供たちにバランスのとれた昼食を提供することが課題となっている。
府は今年度、希望する生徒用に、業者が配達した昼食を配る配ぜん室や保冷庫などを学校に整える自治体(政令市を除く)に対し、1校250万円を上限に、2分の1の補助金を出す「公立中学校スクールランチ等推進事業」を開始。茨木、吹田、高槻、富田林4市計31校が活用を決めた。
10月から提供を始める茨木市では、1食340円となる。府担当者は「給食を実施していない自治体にも波及すれば」と期待を込める。
一方、府の制度を活用すれば配ぜん室の整備などが必要なため、施設のいらない弁当方式で経費を節約するなど、独自に取り組む自治体もある。
箕面市教育委員会は9月から、市内の6校の中学校で業者から弁当を配達してもらう「デリバリーランチ」を導入。生徒は当日の朝に学校を通じて注文し、昼に受け取る仕組みで、価格は400円。市の負担はゼロという。
同市立第三中学校のある日のメニューはエビフライ、カレー風味のエノキダケなど。注文した3年の男子(15)は「ご飯が温かいのがうれしい」。校長は「家庭でお弁当を作ってほしいと思うが、どうしても無理な日もある。成長期の生徒には栄養をしっかりとってほしい」と話していた。
大阪市では、市内の128全市立中学校で9月から昼食提供を開始。1食280円で民間事業者が希望する生徒に弁当を配達している。市は今年度、配送費や環境整備費として1億6千万円の予算を盛り込んだ。
大阪市ではこれまで、2割の生徒が弁当を持ってきていないことが課題となっていた。市教委担当者は「将来的には給食実施を目指して取り組みたい」としている。

